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2011/01/10

映画「ソウル・キッチン」を観ました

1/22(土)より公開、2009年のヴェネチアを騒がせた「ソウル・キッチン」を試写で観ました。ファティ・アキン監督はヨーロッパの映画タイトルの数々を受賞した新鋭ということですが、ワタクシは本作が初見です。

これまでもイタリアのトラットリアであり、ブルックリンのダイナーでありの"ソウルキッチン"を観てきました。テーマやエピソードが似てきてしまうきらいがありますが、それぞれに「肌触り」というか感触が違います。本作の「ギリシャ、トルコ移民視点のドイツ」という「肌触り」は新鮮です。

ドイツ第2の都市、ハンブルク。ギリシャ系移民の青年ジノスがオーナ・シェフを務める「ソウル・キッチン」は味にうるさくない常連客が頼りの寂れた庶民派レストラン。そんなジノスは、恋人が仕事で上海に赴任することになり離れ離れに。突然のギックリ腰にみまわれ、級友の陰謀で衛生局の指導が入り、おまけに税務署からは滞納分の督促を迫られ不運続き。挙句に服役していた不肖の兄イリアスを、彼の仮出所のためにレストランの従業員として受入れるハメに。ところが、新たに雇った偏屈シェフ、シェインの料理も次第に評判を呼び、ソウル・キッチンは連日大繁盛となっていくが、さらなる悲劇がジノスを襲う。

ストーリィの転がし方からすれば、90分ぐらいが適当なお話を100分弱にしたのはコメディ部分によるところが大きいでしょう。これが「肌触り」の違いを生むところで、監督の拘りだとも思うのですが、そこはさすが国民の納税意識が低くて国家を破産させそうなお国柄、もうそれは「もうちょっとちゃんとやれ!」と言いたくなります。ただ、そこがクール&ザ・ギャングやクインシーの曲と合う、カッコいい。食堂脇を家兼ボート室として借りているおやじとの、家賃を払う払わないの無意味なやり取りも、まさしく「ソウル」です。
陰謀を仕掛けてくる級友、衛生局や税務署の職員はドイツ人(ゲルマン人)で、彼ら(食堂を潰そうとする人)と主人公及び、彼を助けるギリシャ・トルコ移民との相克、「ソウル」を守れるかどうか、というところです。

20年前のベルリンの壁崩壊以降、一体化していくEU諸国にあって初めて成立している状況で、ヨーロッパの各所で新と旧、人種間が反発し、それでも「愛とセックスと文化は売ってはいけない」と戦う人達の映画を、商業ベースに乗せて作る人が登場し、日本でも観られることになったということが本作の日本での価値ではないでしょうか。

それにしても、こういう映画を観ると思うのですが、日本で"ソウルキッチン"を開くならば、何がメニューとしてよいのかと考えてしまいます。大皿に盛った煮物・焚き物というのが王道ですが、ソウルミュージックに合わないですよね。ソウルに合うのは、お好み焼きやたこ焼き、ラーメンやギョウザが合うような気がします。それに加えワタクシは「深夜食堂」というドラマを見て以来、インスタントの袋ラーメンを推したい気持もあります。食べ物の絡むお話というのは、出てくる料理がウマそうで、食べたくなって危険です。

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2 件のコメント:

  1. 正直あなたのレビューは、何をポイントにして書いているのかわかりません。
    話の軸がずれているので読む価値ないです。

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  2. 「この映画はとても面白かった」…がポイントでしょう。
    評論じゃなく、たかがレビューなんで、それでいいと思います。
    4件のレビューのなかでcherさんのが一番「ピン!」とキました。
    とくにドイツ社会でのマイノリティの件。この映画はそこがキモですもんね。
    的を射た率直な感想をありがとうございました。
    打ったヒザがまだ痛いです^^

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