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「ワシがゆうたんやない!
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2013/12/10

映画「ゼロ グラビティ」を観ました

12月13日に公開される「ゼログラビティ」を観ました。
IMAXの3D字幕版という満貫の試写会でしたが、いやぁ~、すごかったですよ。

地球周回軌道上でのスペースシャトル船外作業中に突発事故が発生。女性エンジニアは、ベテラン飛行士と宇宙空間に放り出されシャトルが大破。漆黒の空間、残った酸素はあとわずか、地球との交信手段も断たれた絶望的状況下で、ふたりは懸命に生還する方法を探っていく。

お話としてはそれだけなんです。
いや、観ているコッチも息苦しくなる中でグルグル引き回される間にドラマを追っていくのはしんどいんで、これはいいんです。
息苦しいのは、太陽がないときはライトがなければ真っ暗で、宇宙服に内蔵されている通信で誰か話していないと無音、搭載されている空気がすべて、そこで真の暗闇に自分の呼吸と心音しか聞こえず、どんどん消費していく空気という状態。
思わず観ている自分の呼吸を詰めてしまいます。
音の聞こえ方も計算されていて、例えば水中で聞こえる水上の音と水上に出ているときの音は同じものでも聞こえるもの聞こえ方が違いますよね、そういうところで閉塞感を作ってくる。
引き回されるのは、「慣性の法則」で一度加わった力は他に力が加わらない限り等速で運動状態が変わらないため、体のバランスを崩すとそのまま回り続ける状態のときに、主人公を客観する映像では主人公を対象として空間を認識できるんですが、主人公の主観映像では目標がない中で視界に地球が現れては消えするだけのグルグル回っている感覚を共有するんです。
作中、宇宙服を着た主人公にグッと寄っていって、ヘルメット越しの顔アップからさらに寄ってヘルメットを通り過ぎ、ヘルメットの中の主人公の横顔アップから主観映像に、という見事な画があるんですが、これなんか映像に(生理的に)酔ってしまう方が出ることを危惧した配慮なんじゃないかと思うほどです。
とにかくこの状況、それを現出させた映像がすごい。

宇宙に連れられてきた、よって他人の指示を仰ぐ立場のエンジニアである主人公が、危機を乗り越え生きるために主体的に考え行動するドラマだけで十分、逆にドラマ部分がこれだけなので豪華映像の映画を90分にまとめたのは好感が持てるくらいです。

本格的に3Dが映画に取り入れられ、過剰演出や数々の駄作を生み出しながらも時々にメルクマールとなる作品がありますが、今現在で3D・CG・アニメ演出の最高峰となる作品です。
というか、今は映画の技術革新期と同じような技術革新が進んでいて、本作は映画というものではなさそうであるにもかかわらず、現在のところ映画でしか世に出ないものであると思うのですが、もう少しで他の形態を生み出す予感がします。
例えばUSJの「スパイダーマンライド」みたいな、目の前の画と体感が一体となる形式で、より凄いものになると思うのですが。

あと、エド ハリスは歴戦の飛行士を引退した後にヒューストン基地で地上勤務になったようで、なによりです。

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