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2007/01/14

2007年イラク展望

1/11ブッシュ大統領は全米向けにテレビ演説し、新たなイラク政策を発表した。内容てしては、イラクへの増派兵力が2万2000人、増派によりイラク国内の宗派間抗争を緩和させたうえで、11月までにイラク全土の治安権限を同国政府に移管する方針。
新政策ではアメリカ兵によるイラク軍部隊の訓練が拡充。同時に、大統領はこれまでにアメリカ兵やイラク兵を増員してこなかったのは誤りだったと認める。

議会が何を言おうと、軍事は大統領の専権事項なので、実施されます。しかし、これが出口戦略として妥当かどうかは疑問。また、共和・民主両党共有効な策を出せず、アメリカ全体にイラク戦争に対する閉塞感が出ています。
さて、何故出口がないのか。現在の中東周辺問題との絡み上、動きがとれないため、周辺問題の解決後、中東各国の協力のもと、手を引けるでしょう、というカンジ。この辺、民主党の戦略の方が近いでしょうか。

現状のままの段階的撤退というのを考えてみましょう(即全面撤退は、攻撃の的になる為、ありえないです)。
その場合、形上、イスラム教シーア、スンニ、クルド人の合同政権の新生イラク内で、主導権抗争が展開され、政権分裂、石油等資源を巡って、3派による抗争に突入、シーア派へのイランの援助が増し、影響力が強まる。
3派による連合国とし、高度な自治権をそれぞれに渡す場合。
北部クルド人自治区に集まる油田の利益配分で抗争高まる。また、トルコ、イランのクルド人の自立機運が盛り上がる可能性から、両国が介入の可能性があり。また、この場合も、シーア派へのイラクの援助から、影響力が強まり、紛争→分裂の可能性。

ブッシュが描く構想の場合。
増派、首都周辺の治安安定、イラク軍への軍事訓練、治安の安定、がとりあえずの方向。ただし、マリキ首相の権力基盤であるスンニ派の武装勢力の軍事解除すら進まない事が考えられ、旧バース党員の軍への復帰による軍事力増強では、その武装勢力の軍事力の増強にしかならないとも考えられます。また、イランのシーア派への援助は継続。
だいたい、イランにとっては、アメリカがイラクにくぎ付けになっていれば、自国への圧力が薄まるわけですが、当分混沌こそ望むところでしょう。他の周辺国の思惑もばらばら、これでは、アメリカ・ソ連介入時のアフガニスタン戦争と同じく、長期の紛争状態は必須です。

以上、ほぼ手詰まりのこの状況、暴論かもしれませんが、ワタクシはイギリス、及び、周辺スンニ派穏健国家と共同で、イギリスが、1921年にイギリス委任統治領のイラクを成立させて、第一次大戦中のアラブ独立運動の指導者として知られるハーシム家のファイサル・イブン=フサインを国王に据えて王政を布かせた、その末裔を探し出し、再度王政を復古、議会として3派合同の議会を制定する統治を行わせてはどうか、と思います。現状、民主主義の前提にたてば、出口としては、それしかないような気がするのですが。

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