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2016/06/25

イギリスのEU離脱にみる既視感

今年もまだ半分しか経たないのに、いろいろなニュース満載ですね。
6月23日、イギリスではデヴィッド・キャメロン首相が2015年選挙の保守党公約として掲げたEU加盟の是非を巡る投票を行い、離脱多数の結果となりました。

英、EU離脱へ=欧州分裂、大きな岐路に-残留派に僅差で勝利・国民投票 (時事通信)

EU内では加盟に関する規定は存在しても、離脱に関するものはなく、これから2年をメドに話し合いをして実施ということなんですが、このハードルもさることながら、イギリス「連合」王国内の意見違いでイギリス自体が分裂しかねない状況となっています。
EUの方も離脱の連鎖が起こりかねず崩壊の瀬戸際といったところで、60年近く続いた欧州統合路線から大転換となります。

こりゃー自分くらいは何があってもいいようにしとかにゃいかんなぁ、というカンジですが。

ただ、そこまでキレイに行くかっていうのも疑問です。
投票で決定すること自体がイギリスの法律に則っていないという残留派からの抵抗があるでしょうし、そもそも経済が持つか危惧します。
交渉過程で「離脱後のイギリス」が見えない限りは海外からはおろか国内ですら投資は手控えになるでしょうし、ポンド安から物価高騰で混乱が生活を直撃、「こんなことになるとは思わなんだ!」まで半年いりますかね。
EUは域内引き締めで手を差し伸べてはくれませんし、オズボーン財務大臣が主導した親中国路線もこうなれば相手は足元みてくる方で、後は下心ありありで近づいてきてもカネは出せないロシアってもんでどうもなりませんし。

キャメロン首相は10月までで辞任するそうで、

英、EU離脱決定=首相は辞意表明-欧州の行方不透明に (時事通信)

後任は保守党内から離脱派勝利の立役者ボリス・ジョンソン前ロンドン市長が有力、ジョンソン氏は賭けにでて政治闘争に勝利したんですが、これまた厄介なのが、成功体験に拘泥して状況が変化しても「6月23日」に固執するんじゃねーかってことです。
そこで今度は離脱完遂と残留派で政治闘争ですか。
これ「ふりだしに戻る」ってわけじゃないのが、経済悪化しながらスコットランド・北アイルランド独立再燃でより混乱に拍車がかかってるってことです。
そのころになればジョンソン氏なんて石投げられてますよ。

一方EUは組織の存続を前提にしてしまいますから、離脱の元になった格差問題を地道に解決していく、各国個別の実情に合わせた配慮を持つかっていうと疑問なんでね。
短期的には域内国を引き締めるために、より強権的になっても不思議はないです。

結局こうなった原因を放置したまま、旧来の問題が再燃したり、新たな対立を抱え込んだりで、目先数カ月の安定を得るのに必死っていう(ある意味これまでと同じ)状況になっちゃうんでしょうね。
開けちゃいけないフタの重しにならなきゃいけないのにおもいっきり軽くて吹っ飛んだキャメロン首相が悪いんや。

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