いらっしゃいませ!!

 常日ごろ思いついたことを、ただただ書き連ねるブログです。

「ワシがゆうたんやない!
    電波や…、電波がワシにいわしよんのや!」

2008/11/05

アメリカ大統領選

さて、アメリカ大統領選はバラク・オバマの圧勝で終結しましたか。
そもそもアメリカ大統領は、アメリカ国内においては、選挙によって選ばれた国民の代表で、かつ行政・立法府の長であるとともに司法の長の任命権もある軍の最高指導者ですから、その権力の集中度合いは過度にも感じます。

その大統領に対して、国民はクリントン期の最後1年間と、ブッシュ期の1期目後半から失望し続けていますから、ある種この結果は必然、つまり現行の政治からの遠さ加減が問われた選挙であり、共和党は一匹オオカミのジョン・マケインで、一時盛り返したのも全く無名のサラ・ペイリンを副代表候補に指名したから。しかし、やっぱり黒人として外見から既存の権力から距離があると感じられるバラク・オバマになった、というところでしょうか。逆にいえば、このタイミングの大統領選であるからバラク・オバマは大統領になれた、といえ、ほかの機会では過去・未来通じて難しいものかもしれません。
それにしても、ブッシュの任期の残る来年1月20日までは権力の空白が許される状況ではありません。その「対話力」がすぐに試されることになるでしょう。
日本にとってどうか、というと、民主党政権であることを考えれば、必ずしも歓迎一辺倒といかないでしょう。クリントン期にみられた国内労働者保護からくる「ジャパンバッシング」のような動きが中国に対してみられる可能性があり、その点、製造拠点を中国とした日本企業のアメリカへの輸出を阻害する可能性があります。また、同じく「ジャパンパッシング」にみられたように、再び東アジアにおける外交の基軸を日米の同盟関係ではなく、中国との実利かつ、関与に求める可能性があります。経済・外交とも東アジアにおいては、良い面も悪い面も中国関係になることにより、相対的に日本の国際的地位が低下することが危惧されます。
また、直近の金融不安は、金融バブルがはじけたことが主因であり、近年のバブル崩壊からの立ち直りが、次のバブルの生成によるものと考えられることから、内向きな・保護政策を行いがちな民主党政権では、規制の強化によりそのバブルの生成が少なくともアメリカでは行われにくい、と考えることができます。それはヨーロッパの規制重視意見と共鳴する可能性があります。緩和的に供給されるお金が、市場に過剰であるが、その行き先がない、見えないために溜め込まれている状況が、規制の緩い箇所に集中的に投入され、局所的・かつ短期間のバブルが生成され、その瑕が回復不能になる心配がでてきます。それは例えば二酸化炭素の排出量取引市場のようなものであり、サハラ以南のアフリカの国々のようなところが想定されます。
多極化し、その指導者を戴かない世界において、地殻変動的な「変化」を予感させる大統領選だったとおもいました。

RELATED POST:


0 件のコメント:

コメントを投稿

コメント・バックリンクありがとうございます。

Popularity Posts