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2012/12/18

今回の衆議院総選挙を勝手に総括してみる

第46回衆議院議員選挙が終わり、与党民主党が大敗、野党自民党が大幅議席増し、公明党と共に次期政権を担う結果になりました。
この選挙を勝手に総括し、来年以降の政治を展望していこうかと思います。

結果を見てからでなんですが、今回の選挙は3年強に亘る民主党中心の連立政権の評価が争点ですので、民主党の負けは分かっていたんですが、ここまで大敗するとは思いませんでした。日本維新の会の議席も20議席程低く考えていました。
ただ総体として、前々回2005年、前回2009年、そして今回2012年衆議院選挙の自民党比例票は概ね変化なく、つまり自民党支持者の数は変わらない中で自民党が勝ち、負け、勝ちという結果になるのは、多数の無党派層が投票に参加する前提で現政権批判票がこれまた多数あり、その票の大部分が民主党に流れるかどうか、が関係し、今回のように現政権が民主党では政権批判票が民主党に流れるはずもなく、自民党への上積みになった結果だと思います。
要は民主党の問題はマニフェスト云々とは別に、ここ十数年変りなく存在する選挙戦略の問題で、自民党に対して民主党の固定票が少なく風頼みである、ということです。

さて、今後自公連立政権はどう動いていくのか。
希望的観測も含んでいるんですが、2013年夏の参議院選挙までは安全運転になると思います。恐らく新総理になる安倍自民党総裁は、前回自分が総理であった2007年第21回参議院議員選挙の再現は避けたいであろうからですが、それとは別に、参議院選挙が終わるまではタイトな日程であることも理由です。
12月末の特別国会は指名選のみで正月休会、年明け早々に公約の補正予算を成立させ解散、同時並行で2013年予算案を作成し、1月末通常国会の前半で4・5月の臨時予算を成立させつつ本予算は5月の連休前後に成立、そうなると7月末の選挙まで2カ月もありませんので何もしようがないです。
新政権の色を出せるのは、年末の日銀政策決定会議に誰か出席することですが、党内でも異論がある奇手を採用させることはできないでしょうから、日銀が用意した緩和策を追認しつつアコードで言質をとりました、ぐらいでしょうか。4月の日銀正副総裁人事が見せどころになります。
予算案もシーリングで歳出膨張は避けると思いますので、新味は普通予算とは別枠で数十兆円の建設国債を発行して防災・老朽インフラ向け基金を作ることぐらいでしょうか。
参議院選挙後も無茶はないでしょう。衆参単独で過半数を取ったとしても、公明党がダメというものはできないですし、連立を組みかえることもできないからです。これは既に自民党が、公明党支持者の選挙区票がなければ選挙の勝ちが覚束なくなっており公明党と離れられないんですね。
では安倍新総理の政権運営に不安はないかといえば、持論を実行できなくても必要のない会議を作ったり、国会が紛糾する恐れがあるところが問題です。また、安倍さんの関心が薄く、国民の関心の高い社会保障政策は、2013年9月に「税と社会保障の一体改革」会議が結論を出しますから、重要案件になり、間違いのない対応を迫られます。

民主党は上記したような問題を解決するため一から出直しです。
目標は左派政党らしく共産党の地方党組織をモデルに型を作ってそれにおし嵌め、個人後援会と支援団体を地方党組織に取り込むぐらいのことが必要だと思います。地方党組織から自治体の議員を生み出し、これまでサボりがちだった自治体各長選挙に必ず候補を立てる、これにより組織力を磨いて支持者を獲得する努力を続けることが何よりの国政選挙対策です。また、200人以上の落選議員に再選の意思を確認しつつ勝てる候補を見極め、地元の活動を支え資金を提供する大変な作業があります。加えて新党大地や小沢新党に離散した旧民主党議員の中で意思がある人を落選議員を含め民主党に再結集することも大切です。
その一方で早急にやる必要があるのが、まず年末の特別国会の指名選挙で全議員が一致できる党首を選ばなくてはなりません。ただ、選挙惨敗の責任を取る政権・党幹部以外のめぼしい候補が、最近の党首選立候補者では馬淵澄夫さんぐらいしか見当たりません。細野剛志さんの名前も挙がっていますが党幹部の政調会長であったことを考えると難しいところです。いっそ参議院選挙後に党員・サポーター投票を確約した暫定代表で岡田克也さんで落ち着かせてはどうでしょうか。
また2013年夏の参議院選挙は大勝して「衆参のねじれ」を作った2007年選挙の改選ですので、2010年大敗時の落選議員で立候補者は揃えられるでしょうが、相当議席を落とすことになりかねません。何にしろ政権与党との争点を作る必要がありますが、上記したように政権が安全運転を試みることで訴えることがないこともありえます。
そこで、まず所信表明演説後の質問で、議員定数削減の合意履行を迫ります。参議員定数は7月末までに周知期間を含めると通常国会前半で成立させなくてはなりませんから難題となります。補正予算案に民主党政権時に予定された補正案に盛り込む予定だった規制改革案の受け入れを要請するのもいいでしょう。また通常国会の施政方針演説の質問では、2012年予算で民自公3党合意により実施した、いわゆる民主党政権の成果3点セットの子ども(児童)手当・高校無償化・農家への戸別保障制度の継続を訴えます。あとこれは奇手ですが、民自公3党合意により赤字国債発行法案を政局にできませんので、代わりに租税特別措置(租特)の見直しを訴えるのも一案です。租特の改廃をリストにして公表し、混乱していたといわれる民主党の政権運営でもこのくらいのことはやっていたのに自公政権は処理スピードが足りない、と訴えるわけですね。
とにかく自民党以上に参議院選挙の結果が重要です。

第3極政党にも少し触れます。
現行の小選挙区比例代表並立制は小政党に不利といわれますが、これは選挙区の有権者数から無投票と固定支持票を引いた票を立候補者全員で取り合い固定支持票を含めた総数で1位の候補者が当選する制度ですので、固定支持票以上の投票がなければ(投票率が高くなければ)そもそも当選できず、常にディスアドバンテージを被ることを前提でトップを目指さなくてはいけない、固定支持票が重い制度です。各党はこのことを再度認識したのではないでしょうか。
日本維新の会は橋本代表代行が強気な発言を続けられるだけの議席を取りましたが、自民党が大勝しすぎたために埋没しかねません。橋本代行がこれまで大言して前へ前へ進んできたのは、止まると足元の粗が見つかるからですが、国政進出にあたって石原代表と協力したのは、そろそろ自分が先頭は無理だからではないでしょうか。ここで止まることになるのでは。そうすると、まぁ、旧維新と旧たちあがれに割れてしまうと。旧たちあがれは自民党にもどるかな、そうすると国政に影響力を残すため旧維新はみんなの党と合併含みかな、というところです。
社民党は日本社会党以来の政党ですが存続の危機ですね。ワタクシに思い入れがないのでそうなってもどうということはないですが、支持者の方は選挙結果の責任を福島党首にちゃんととってもらい、阿部知子さんにでも党名と支援組織さえ残してくれたらあと何やってもいいからって頭下げて日本未来の党やみどりの風を糾合してもらった方がいいんじゃないでしょうか。
国民新党は民主党との連携を解消して連立与党に入りたいようですが、解党しないと無理なんじゃないですか。新党改革も同じく。
そうすると残る国政政党は自民(+旧たちあがれ)、旧維新+みんな、民主、公明、共産、社民で、案外みなさんの考えと違わないんじゃないでしょうか。

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