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2012/09/09

映画「プロメテウス」を観ました

8月24日に公開された「プロメテウス」を観ました。
ギリシャ神話のプロメテウスは、ゼウスを主神とする「オリュンポス神族」に負け、タルタロスに落とされたクロノスを主神とする「ティタン神族」の一員が、その能力の「先見の明」で戦闘に参加しなかったために天界を追放されず、「オリュンポス神族」と人間が争った時に調停に入り、何もかも取り上げられた人間が生きていくために「火」を天界からもたらし、ゼウスから罰を受けました。
本作では人類を「生み出した」起源に迫る主人公達の映画です。
しかし、宇宙船プロメテウス号に主人公達が乗っていくのであれば、ギリシャ神話における「人間」に「火」に当るものを与えることになるのですが、それは何だったのでしょうか。

エジプト・マヤ・メソポタミアなど、地球上の時代も場所も異なる多様な古代遺跡の壁画からある共通のサインが見つかり、それを人類の創造者である地球外生命体の「招待状」であると推測した科学者は、巨大企業ウェイランド社が出資した宇宙船プロメテウス号に乗り込む。
地球から2年以上の旅を経た2093年に目的地に到達、砂漠のような大地に立つ人工的な遺跡に乗組員達が足を踏み入れていく。

まず映像が素晴らしいですね。
アイスランドの実存する原始地球もかくやと思われる自然を使った人類誕生以前であろう冒頭シーン(瀑布の川端に佇む「生命体」を超望遠で撮る画はスクリーンで観る価値があります)。プロメテウス号登場の「2001年宇宙の旅」にあった宇宙空間を進む巨大宇宙船のデッキで人が動いているシーン。3D映像が楽しいドーム遺跡探査のガジェット。映画館のスクリーンの3D映像で観るために作られた映画です。
ただ、映像は素晴らしいのですがお話の方は乗り切れなさがあります。
恐らく今作内で回収するつもりがない部分と、脚本や演出で登場人物達(あえて言うと全員)の行動動機が見えないのが原因かと思います。
何となくそれらしい道具立てを揃えておどろおどろしい雰囲気を作り、その中に「あれ」を放り込んで、どうですか、と言われているように感じてしまいます。
行動に動機がない部分に関しては一つずつ言及していくのもなんなのでやめておきます。
回収するつもりがないのではないかと思う部分について一つ挙げておくと、プロメテウス号を回しているアンドロイドの謎の行動の動機がわからないところです。
作中乗組員達が眠っている間にアンドロイドが「アラビアのロレンス」を見ている場面があり、その映画を好きだ、と述べるわけですが、アンドロイドがアラブ人の中の白人であるロレンスに感情移入していたとして、ではアンドロイドにとってのロレンスが一緒に戦ったアラブは何か、敵であるオスマントルコは何か、ロレンスが失望した変質したアラブと遠くなったイギリス同様何かに失望しているのか、と考えたくなります。謎の行動を無理矢理今作内で回収させるとすれば、アンドロイド的厳格さによって絶対に仕えるべき人間にその決断を何度も問いただした上で実行したと考えられなくもないですが、先ほど述べた考えから、ロレンスにとってのイギリス同様、アンドロイドにとっての何かがあるのではないかと勘繰りたくなります。いよいよ地球外生命体の本丸の惑星に乗り込む主人公と「壊れた」アンドロイド、から始まる第2作があるのではないかと想像してしまうわけですね。
まぁ、そうすると「あれ」をどうするかという問題があるんですが。

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